心地よい“家づくり”は親から子へ玉川学園の家/東京都町田市
約26.46坪/3人暮らし
設計・施工:株式会社鈴木工務店

Credit : Writer 菅原浩之, Photo 本多元(一部お施主様ご提供)
From : きづきvol.37「ら・くらす」

日々の営みに宿る、暮らしの色。OMの家で暮らす方々にフォーカスし、それぞれの“家づくり”や暮らしぶりをうかがいました。そこにはおどろくほど多様で、あたたかなストーリーがありました。

床で遊ぶ子どもが羨ましいほどの“木の温もり”

“家づくり”でこだわったのは〝木の温もり〞でした。部屋の壁や天井には、美しい木目の板が広がっています。これは室内を広く使うため、断熱材を壁の外側に張り、構造材のベニアを内壁としてそのまま生かしたもの。「山小屋みたいになるかなと心配しましたが、きれいなベニアを使ってくれたので雰囲気よく仕上がりました」と奥さま。床は、1 階はクリ、2 階にはチークと無垢の材を選びました。「無垢の床の上を子どもがハイハイしているのを見て、なんてうらやましい体験なんだろうと。木の床をいちばん楽しんでいるのは、この子です(笑)」とご主人はうれしそうに話します。仕切りが少ない開放的なつくりは、お子さんが大きくなっても格好の遊び場です。「家の中でも元気に動けるのがいいですね。よく電車ごっこしてぐるぐると回っています」と奥さまも目を細めます。

OMは、1階の床全面に導入されています。冬はとくに効果を感じるそうです。「断熱性がいいので、昼間の暖かさが夜になっても残り、あまり寒さを感じません。子どもが小さいので朝晩は他の暖房も使いますが、大きくなったらそれも不要になりそうです」とご主人。

一方、夏には独自の使い方を実践しているとのこと。「夜、帰宅したら排気モードにして窓を開けるんです。すると天井にたまった熱い空気が外に出て、家の中には夜の涼しい空気が入ってきます。60分ほど風を通すと、2階は2~3℃は下がりますね。その後にクーラーを入れると、冷房の効きがよく、電気代の節約にもなっているのではないでしょうか」と語るご主人。夏はこの方法が、いちばん効果的だと話します。

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  1. 仕切りが少ない開放的なつくりの2階リビング。階段空間がちょうど間仕切りとなり回遊できる。
  2. 外断熱の構造は、柱の分だけ室内空間が広がり、棚として利用するなどの工夫ができる。

両親から自然に受け継がれた、心地よい“家づくり”

小高い丘の頂上に建つこの家は、眺望のよさも特長のひとつ。2階のリビングの大きな開口からは、天気がよければ東京タワーやスカイツリーも見えるとのこと。「夏には、東京や横浜で上がる花火大会もよく見えます」と奥さま。木の温もりにあふれた部屋から遠くの景色を眺めていると、本当に幸せな気持ちになるそうです。「ほんわかとした空気が好きなんです。木の質感とか、暖かさとか。このあたりは無意識に実家の影響を受けているのかもしれませんね」と奥さまは語ります。

「両親はずいぶん勉強してOMの家を選んだようですが、その頃は、シックハウス症候群などが問題になっていて、そういう面も考慮したと聞いています。私も化学物質などを使わない木の家だったら子どもにも安心かなとは考えました。OMも予算内で導入することができ、結果としていい環境になっていると感じています。空気が循環しているせいか、埃もたまりません。空気を意図的に動かすのって、すごいことだなと思います」と奥さま。親世代のOMの家で体験した心地よさは、時を経て、次の世代の家族にも知らず知らずに受け継がれているようでした。

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  1. 2階への階段部分、白い壁と構造材の木材がバランスよく使われている。
  2. 1階のこども室はひろびろとひと間。将来家族が増えた時には中央に壁をしつらえられる。
  3. ダイニングテーブルは工務店の手づくり。ご家族の会話から丁寧な暮らしの様子が垣間見える。
  4. アプローチの石垣や梅の木などは、以前の持ち主の方から引き継いだまま生かしている。
  5. 2階からの眺望。ご家族だけでなく、ご夫婦のご両親もこの景色を楽しみに来られるそう。※お施主様より写真提供

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